鈴木藤沢市長は、海老根前市長の名誉毀損訴訟に毅然と対処し
早急に善行土地問題にケジメを

2012−11  藤沢市政を考える市民の会
(文責 小林麻須男)
 

1、

疑惑の善行土地購入問題について、今年7月25日、横浜地裁より、藤沢市に対し土地開発公社から買い取り差し止めを命ずる判決が下された。判決理由として横浜地裁は、@問題の土地の購入の必要性が無かったこと、A売買代金が異常に高すぎる事、の2点が指摘された。かかる判決を受け、判決日当日、鈴木藤沢市長は市役所内で記者会見を行い、@藤沢市としてこの判決を受け入れ控訴せず土地の買い入れは行わない、A必要性が無い土地を異常な高値で購入した海老根前市長の責任について背任行為で刑事告発をしてゆきたい、B市が蒙った損害については損害賠償を求めてゆきたい、との見解がしめされた。

2、

ところが、海老根前市長は、こうした鈴木市長の見解に対し、判決の2ヶ月半もたった後、10月10日、新井副市長とともに名誉毀損であるとして横浜地裁に提訴した。

(巻末に別添の訴状をご参照下さい)

訴えの趣旨は、「土地の必要性の認識と公社の本件土地の購入のための価格決定行為とは直接的な因果関係は無い。にもかかわらず被告はあたかも原告らが公社の価格決定まで関与していたかのような事情を、一般読者に推測させるような表現を作出し、このため原告らがかかる高額な土地購入の主役であるかのような新聞記事にさせ、これに追い打ちをかけるように「刑事告発をなす」との明確な表現のもとに犯罪性の全くない原告らに犯罪者としての烙印を押した発言をなし、よって原告らの名誉を毀損した」というものである。

3、

名誉毀損かどうかの核心は、「刑事告発」の前提となる背任行為が海老根前市長らの土地取得行為にあったかどうかである。海老根前市長は、横浜地裁の判決には、「原告らが刑事責任を負うべき事実ありなどの表示や表現は一切記載がない」と述べ、背任行為は無かったと主張しているが、事は全く逆で、判決文は随所で海老根前市長らの背任行為を指摘しているのである。まさに、横浜地裁の判決文それ自体が、海老根前市長らの刑事告発文になっていると言っても過言では無い。

4,

横浜地裁判決文が指摘する海老根前市長らの背任行為の数々

以下、横浜地裁の判決文のどこに海老根前市長らの市民を裏切る背任行為として指摘されているか見てみよう。判決文は以下のリンクをクリックしてご参照ください。

(横浜地裁判決文 http://fujisawa.deca.jp/2012/20120725ZENGYO.pdf )

 

@、土地購入と価格決定に自らが直接係わった海老根前市長

海老根前市長は「土地の必要性の認識と公社の本件土地の購入のための価格決定行為とは直接的な因果関係は無い」と言っているが、判決は、「市は事前にK鑑定士に概算評価を依頼し、取得額と同額の概算評価額を得て、正式に公社に対し先行取得を依頼した、その後、公社はK鑑定士に再度鑑定を依頼し、先行取得依頼と同額の評価額をえて取得を決定したものである」と指摘している。土地購入に際し、海老根前市長の言うように市は価格決定行為に係わらなかったどころか、事前に価格決定までして公社に先行取得を依頼しているのである。土地購入、価格決定に当たっての海老根前市長の関与は否定できない。

A、K鑑定士の評価額について、

裁判所は、同土地へ開発道路開設が不可能な場合の正常評価は2666万円程度のものを、K鑑定士は開発道路開設が可能という前提で1億850万円と評価している所に問題があると指摘している。市役所内部においても、農水課などから市街化調整区域内の農地を高額で購入するのは困難であるとの見解が出されていたものを、海老根前市長、新井副市長が一体開発が可能との判断の上で購入方針を決定したと指摘している。購入価格決定に対し、2666万円程度の無道路土地を、開発可能土地としてK鑑定士に1億850万円もの高値の評価をさせたのは、まさに海老根前市長、新井前副市長の側にあったといわなければならない。海老根前市長が、進入路の無い袋地に、一体開発可能というお墨付きを与えなければK鑑定士の評価額は出なかったであろう。

B、土地所有者M氏との関係

さらに、当該土地の購入に際し、土地所有者のM氏が、そうした高値でなければ売らないといっていたならいざ知らず、買う市の方で勝手に値段をつり上げさせておいて、正常価格の4倍もの高値で購入するなどと言うことは、前代未聞の事であり、故意に税金の無駄遣いをした海老根前市長らの行為は、市民として到底許す事ができない問題である。判決も指摘しているように、土地購入の緊急性の無いものを、何故に急いで、高値を付けて購入しなければならなかったのか、M氏がそのような価格で出なければ他に売却すると言ったのかこの点は大きな疑惑である。買う側の市の方で、高値をつけ買うなどという話は他に聴いたことがない。

C、海老根前市長の責任について、

判決では、「地方公共団体がその事務を処理するに当たって、最小の経費で最大の効果を挙げることを定める地方自治法2条14項、その目的を達成するための必要かつ最小の限度を超えて経費を支出しないことを定める地方自治法4条1項に反し、その内容が社会通念に照らし著しく妥当性を欠くものと認められる場合に当たるから。市長が本件委託契約を締結することは、裁量権の範囲を著しく逸脱し又之を濫用したものとして違法となる」と指摘している。実際、海老根前市長らは、今回の土地取得にあたって、最小の費用どころか、故意に最大の費用を支出させたものであり、市民に対し著しい背任行為をおこなったものとして厳しく断罪されねばならない。

D、刑法に於ける背任行為とは、

第247条(背任)で、「他人(市民)のためにその事務を処理する者が、自己若しくは第三者の利益を図り又は本人に損害を加える目的で、その任務に背く行為をし、本人(市民)に財産上の損害を加えたときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」と規定している。今回の海老根前市長による善行土地の異常な高値での購入は、市民の意に反して、不当に税金を支出し、使用できない物に多額の税金で買ったもので在り、市民に対し職務を著しく濫用し、刑法で規定する背任行為を行ったものとして名誉毀損どころか「刑事告発」に相当するものと断ぜざるをえない。

5,

鈴木市長は、早急に、海老根前市長を背任罪で刑事告発すると同時に、市が蒙った損害の賠償を請求せよ

今回の海老根前市長の名誉毀損訴訟は、判決で指摘された土地購入の刑事責任を回避すると同時に市が蒙った損害賠償の請求から逃れるための先手を打った政治的布石以外のなにものでもない。海老根前市長が選挙に落選したからと言って責任が逃れられるものではない。海老根前市長の弁護士は「川に落ちた犬をめった打ちするのはルール違反だ」などと言っているようだが、そんな泣き言に耳を貸す必要は全くなく、海老根前市長の行為は厳しく断罪されなければならない。

 

具体的に鈴木市長に対する要請として、

@、海老根前市長の名誉毀損訴訟は、白を黒と言いくるめる不当な訴訟でありかつ市長個人にたいする訴えとなっているが、記者会見での見解は、個人ではなく市長として述べたものであるから、市長公人として対処すべきである。

A、海老根前市長の訴訟に関わりなく早急に海老根前市長に対する刑事告発は進めるべきである。7月に海老根前市長の行為を背任行為と認定する判決が横浜地裁で出されている下で、いつまでも告発を遅らせるべきでない。

B、不当支出金の回収について、

まず第一に、M元所有者に対し、市が問題の土地を買い取ることができなくなった事情を説明し、問題の土地の買い戻しを要請すべきである。

第二に、M氏が、問題の土地の価格は市が独自に評価した価格で売却したものであるから買い戻しの要請には応じられないとの回答があった場合は、直ちに問題の土地を競売にかけ、購入価格に満たない場合はその差額を損害金と確定し、損害金を海老根前市長、新井前副市長に請求し、現状を回復すべきである。

  

以上


<資料> 海老根前市長の名誉毀損裁判訴状